抜歯非抜歯の診断の誤り.上アゴのみの抜歯による妥協した矯正.
ここで紹介する症例は,難症例であり,高度な技術を持ってしか治療不可能な,難症例です.
こういった症例を抜歯せずに治療する,あるいは上アゴのみ抜歯して矯正歯科治療をおこなえば,
上アゴ前歯の後退も充分に得られず,自然な唇の閉鎖もできない.
オトガイにできる梅干しの種のようなしわもなくならず,口もとんがったまま,
歯の根も骨の器を飛び出して全部の歯がしみてくることさえあります.
国際レベルのスタンダードから論じてもあきらかに誤診であり
治療が失敗に終わるにとどまらず,組織を損傷させてしまう危険性をも伴うことを
生身の生体を扱う医療人としては肝に銘じておかなければならないでしょう.
矯正歯科治療が受験に重なり,21回におよぶ当日キャンセル・無断キャンセル.
16回におよぶ装置の破損から,当初の予定治療期間を延長し.
3年8ヶ月の矯正歯科動的期間でフィニッシュしました.
つぎに,矯正歯科医により矯正歯科治療された結果をお見せします.